当科の特長
当院では、様々な放射線機器を備えています。一般撮影装置(胸部X線撮影など)は、フラットパネルディテクター(以下FPD)を2015年11月に導入し、デジタル化された画像で診断を行っております。このFPDにより、小児撮影や病棟撮影など、撮影時にその場で画像を確認することが可能になりました。さらに以前のシステムと比べ、被ばく線量も低減しています。
また、X線CT装置は、2021年2月より80列マルチスライスCT装置(キャノンメディカルシステムズ社製 Aquilion Lightning)が稼動しており、撮影時間の短時間化、被ばく低減再構成により従来のCT装置と比べ、大幅な被ばく低減を実現しています。
さらに従来CTより検出器を多列化し、各種領域を広範囲で精細に撮影することができ、正確な画像診断が可能となっています。病診連携としてCT検査体制(CT外来)を整えています。またCTによる肺がん検診も行っています。
その他、核医学検査装置(ガンマカメラ)やX線透視検査装置、骨密度測定装置、歯科パノラマ撮影装置などが整備されており、質の高い検査を行うことが可能です。また当院は胸部の専門病院ですが、上部消化管検査や大腸造影検査、胃カメラ等の消化管の検査も行っています。
医療機器
マルチスライスCT装置
核医学検査装置
X線透視検査装置
胸部撮影装置
小児胸部専用撮影台
骨密度測定装置
医療被ばく低減施設認定
公益社団法人日本診療放射線技師会が展開する医療被ばく低減施設認定を受審しました。
その結果、2020年3月に福岡病院は、「行為の正当化」と「放射線防護の最適化」をはじめ、医療被ばく低減のための体制が整備され、かつ運営が能動的に行われていることを評価され、医療被ばく低減施設として公益社団法人日本診療放射線技師会より第127号として認定されました。
肺がん検診
近年でのがんの部位別統計において、肺がんによる死亡数は男性で1位、女性で2位となっています。
「助かる肺がん」のためには、早期発見と治療が必要なことは言うまでもありません。CT検査では通常の胸部X線写真では見つけにくい小さな肺がんを発見するのに威力を発揮します。これまでにも最小5mmの肺がんが見つかっています。
当院では、1997年よりCTを用いた肺がん検診を行っています。検診内容は、胸部X線写真、喀痰細胞診(サコマノ法)と胸部CT検査の3つです。肺がん検診については以下をご確認ください。