心療内科ってなぁに? 第29回 治療に関するお話 番外編 “自然と健康学びの場③”

治療に関するお話 番外編 “自然と健康学びの場③”

「自然と健康学びの場」についてのお話です。

日当たりの問題

「自然と健康学びの場」を始めたのは良いが“全く日が差さなくなる時期がある”ことに気が付きました。植えた作物は育たない・・・さてどうする!?

そこに救世主があらわれました!いつもはバスの運転をしている方ですが、コロナの関係で院内の草刈りを行ってくれている人です。「ボイラーの人と話していたら、〇〇なら日が当たっていいのでは?と言っていたけど、どうですか?」との情報。

この場所は、最初の下見の時にチェックしていましたが、あまりにも草やツタがうっそうと茂っていたので無理だろうとあきらめていた場所でした(1mくらいの高さで茂っていて奥が見えない状況でした)。

草刈りが終わった冬前に改めて見に行ったところ、ツタの根は変わらず土の上や下を多く走っていましたが、石は少なく何とかなりそう!?という事で、病院側に許可をもらって開墾を始めました。病院側としても草が生えるくらいなら手が入った方が良いという感じでしょうか。

いざ開墾

「自然農」では土を動かさないことを基本としていますが、開墾の時だけは別です。水はけや空気の循環が良くなるように側溝を掘り、幅は両方の側溝から手が届く範囲の2m幅で畑の畝をつくります。

※「自然農」の土はとても柔らかくフカフカです。最初は硬くても次第にフカフカになっていきます。踏まれると硬くなるので畑の中まで入っての作業は頻回にはしません。畝の幅も広く取ることが多いです。

土を掘って動かすのは大変だなぁ~、筋肉痛になるなぁ~、とこの時ばかりは感じます。側溝を掘った土は畑の上にのせて、その上に刈り取った草木をのせていきます。3時間ほどで2m×4m程度の畑の畝ができました(1回畝を立ててしまえばその後は土を動かさないので作業はとても楽になります)。

開墾前
開墾前
開墾後
開墾後
草や落ち葉をのせた後
草や落ち葉をのせた後

開墾前と開墾後、自分の中ではすごく違うと思っていましたが、写真に撮ってみてみるとあまり変わらない・・・。「自然農」では外から肥料を持ち込みませんが、最初なので周りにあった落ち葉を少し入れてみました(余計に何処に畑があるのかわからなくなってしまいました)。名前札を立てて今日は終了、畝が一つできました。

他の場所は皆で少しずつ手を入れていく予定です。春になって緑が増えてくると、次第に畑らしくなることでしょう。まだ土は硬く微生物やミミズなどの生き物も少ないので、最初に植えるのは豆類がいいでしょうか。

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉