心療内科ってなぁに?第87回 自然と健康学びの場⑱

 第87回 自然と健康学びの場⑱

 先月、一つのナスの苗からどのくらいの数の実が採れるでしょうか?という質問をしました。皆さんの答えは何個でしたか?多くても16~20個かな?と思っていたら、答えは120個でした。“え~、一つの苗から120個?” “それは本当!?”と言ったことを覚えています。先生からは“本当だよ、数えたことがあるから”との返事でした。夏野菜をつくることは、私は苦手であまりトライしてきませんでしたが、今回、先生と一緒につくってみてわかりました“一つの苗からナス120個、採れるかも”。病院で行っている「自然と健康学びの場」は2週間に1回のペースの会なので、あまり野菜たちに手をかけてあげることができません。その中でも、写真の通り一つの本枝から小枝が伸び、それぞれにナスの花が咲いていました。ナスを大きくするためには、一つの小枝に一つのナスの実がなるように手をかけていくのですが、きちんと手を入れると、本枝が伸びるごとに複数の小枝が付き、それぞれにナスの実が実ります。本枝は3~4本あるので3~4倍の数、“一つの苗から120個の実がなるかも”と感じました。ちなみに、病院内のナスでは一つの苗からは30~40個くらいなりました。

 

 先生は畑を最初に見に来た時、“このガチガチの畑で育つかな?”とやきもきしていたようです。いざ育ててみると“2週間ごとでは収穫が間に合わない!” “時期を逃したナスがもったいない”と話されていました。

 

 

 

 

 

 

いくつのナス(ナスの花)が見えるかな?

 先生の畑では、本枝をどんどん伸ばすために、根元の方の葉は落とされ処理されていました。この写真のナスはあまり手が入っていないナスになります。夏野菜では細かに手をかけてあげると、多くの実をつけます。もちろん手を入れすぎてもダメですが。

 それぞれの野菜の個性に合わせた手の入れ方があります。子育てに通じますね。いつ?どのくらい?手をかけたら良いか。多すぎても少なすぎてもダメ。個性を尊重しながら(見守りながら)、ここぞというタイミングで必要最小限に手を貸してあげる。自然からは色々な学びがありますね。

 

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉