第90回自然と健康学びの場⑲

このブログの進みと季節とのギャップが大きくなったので、冬の話題を飛ばすことにしました。2022年秋に開墾を始めて1年半、外部の先生方と一緒に野菜作りを始めてから1年たちました。1m以上の草木で覆われていた所を開墾していた時には、「このような場所で野菜が育ちますか？」という質問が聞かれていましたが、先生方の指導もあり、色々な野菜を育てることができて、多くの体験をすることができました。

 

　自然に触れ合うという事は、健康にとっていいことですね。薬剤や心理療法を用いた治療も大切ですが、このような作業療法も変わらず大切な治療法と感じています。院内で行う外来では“楽しい”という言葉を患者さんから聞くことはほとんどありませんが、自然の中で作業をしていると、“楽しいです”という言葉をよく聞きます。“楽しい”を患者さんが感じている時は、少し“元気”に近づいていると私たちは認識します。患者さんの笑顔を見るたびに“この会を始めてよかったな” “続けていきたいな”と思っています。

じゃがいもの種おろしです

桜もきれいです

水曜日の午後3時からという時間の制約があり「参加したくてもできない・・・」という方もいますが、少しずつこの「自然と健康学びの場」が広がっていけば良いと思っています。森田療法のエッセンスを取り入れた自然の中で行うこの治療は、保険診療の範囲内で行っています。ストレス関連の病気で、症状が安定して“薬を減量したい”という方は、まず見学に来てください。治療を希望される方は、現在受診されている先生と相談の上、当院にご連絡ください。

 

国立病院機構 福岡病院　心療内科　平本 哲哉