心療内科ってなぁに? 第110回 医食農の話①

心療内科ってなぁに? 第110回 医食農の話①

第4週は自然(食事)と健康についての話題です。自然農の話だけでなく、食べ物と味との関係やエネルギー、漢方薬についても話していきます。

 

農作物が育っていく過程を観察していると、エネルギー(太陽エネルギー)が成長に大きく関係していることがよくわかります。最初に畑として使用していた場所は、病棟の北側にあり限られた時間しか日の光が当たらない所でした。日当たりが悪いな~、けれども他に場所がない・・・、何が採れるかわからないけど空いている場所で始めようと、らっきょう・にんにく・豆類を植えました。らっきょうやにんにくは何とか実を付けましたが、収穫量は少なく、豆類はうまく育ちませんでした。その後、日当たりのよい今の場所に移動し、野菜を収穫できるようになりました。

 

畑に余裕がある時には、あえて1年間畑を放置して、太陽のエネルギーを浴びさせて雑草を多く生やすこともあります。そうすると次の年には多くの作物が実ります。雑草を通して太陽のエネルギーを1年間地面にため込んでいくと、そのエネルギーが翌年の野菜作りにいかされます。農作物が育っていく過程を通してエネルギーの流れについて考えると、色々な事に気が付くことができます。

 

野菜を作るにも色々なやり方があります。どのようなやり方を選んで作物を作るかは、畑の状況や個人の好みによります。色々なやり方を経験していると、選択肢が広がるので、失敗も含めて経験は大切だなあと実感しています。皆さんも色々なやり方を試みて、経験値を増やして下さいね。

講習会の風景です。

11月の畑の様子です。

なんやかんやと、少しずつ収穫があります

 

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉