心療内科ってなぁに? 145回 症状ってなぁに?11 フィードバックってなぁに?

“心”は“体の運転手”。 メンテナンス技術と運転技術(ドライビング技術)、これらの技術を身に着けていくことが、「心Coro Heartの成長=行動の成長」につながります。“体(脳+身体)の使い方=運転技術”を習得し健康を作っていくことができるようになると、症状が出にくくなりお薬が減っていきます。

 

今回はフィードバック、フィードバックループをつくろう!という話です。

 

「体(脳と身体)の機能の成長」や「行動の成長」には、3つの要素が大切です。

① 情報の入力(受容体) 原因」=「ストレス(刺激)」に関係します。
② 情報の処理(脳という制御センター) 私自身の「意思」も大切です。
③ 情報の出力(脳から身体への情報) ストレス(反応)」=「行動」に関係します。

 

ホメオスターシス=恒常性を維持するために大切なこれらの要素以外に、もう一つ重要な要素があります。それがフィードバック、フィードバックループです。フィードバックするとは、おわり(結果)の情報を、次のはじまり(望み)に反映させることです。図に描くとこのようになります。

 

これを生理機能に当てはめると、

  • 原因」=「ストレス(刺激)」という始まりの刺激は、脳に伝わり処理されます。
  • 脳から身体へ情報が出力され「ストレス(反応)」となり、“血圧が上がった” “熱が出た” “血糖値が上がった” “炎症反応”などの結果が生じます。
  • これらのサインは、体内の神経で感知されて、その情報は再び脳に伝わり、その情報を基に“血圧” “体温” “血糖値” “炎症反応”は調整されます。サインごとにフィードバックループは形成されていて、体内の恒常性が保たれています。
  • サインの中でも強い嫌な危険信号が“症状”です。強いサインがあると、“休まないといけない!” “薬を飲もう” “早く病院に行かなくちゃ”など、反応も強くなります。「行動」も反応の一つです。

 

難しいかな?と感じた人は身近なスマホ(インターネット)の例でフィードバックを理解してみましょう。

(1)スマホを使った(始まり) → 電池量が減った → サインが出た(終わり) → サインを確認しその情報を基に充電する(フィードバック)。
(2)スマホにくるくるサインが出た(終わり) → 何が原因?容量を減らそう、動画を止めよう、写真をスマホ外に保存しよう → くるくるサインがなくなった(フィードバック) → 快適な状態に戻った、写真を保存しすぎないようにしよう、次に何をしよう(始まり)。
(3)動画をみる、スタートボタンを押す(始まり) → スマホで処理される → 動画が映る(終わり) → 続きを見る?見ない?
(4)お寿司屋に行った(始まり) → お寿司を食べた → 美味しかった(終わり) → また行きたい、行こう!(フィードバック)。

 

これらの一連の流れが、フィードバックループです。

 

「行動の成長」について説明する際は、このフィードバックという言葉が出てきます。皆さんはフィードバックシステムを無意識に日々の生活の中で活用しています。無意識ではなく意識的にこのシステムを活用できるようになると、継続的に「行動」は成長していきます。
フィードバックループ、フィードバックシステム:初め → (情報の処理)→ 終わり(サイン) → フィードバック、の流れをぜひ覚えてください(サインはフィードバックサインとも呼びます)。

 

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉