心療内科ってなぁに? 第2回 「心療内科」ってどのような患者さんを診ているの?①

「心療内科」ってどのような患者さんを診ているの?

患者さんだけでなく、医師や看護師など医療関係者からもよく質問されます。「心療内科」は「精神科」と一緒ですか?このような質問も受けます。

※実際に心療内科と看板を掲げているクリニックの中には、精神科のクリニックもあります。これは制度上の問題でもあります。

「心療内科」は、その名が示すとおり「内科」です。
「精神科」ですか?と聞かれますが・・・「内科」です。
「心療内科医」は、内科専門医の資格を持っています。

呼吸器科、消化器科、循環器科、他の内科の先生方は、内科専門医の資格を取って経験を積み、加えて、各分野の経験を積んだ後に、専門資格が取れるようになります。

同じように・・・
「心療内科」も、内科の専門資格を取って経験を積み、加えて、「心療内科」の経験を積んだ後に、「心療内科」専門資格が取れるようになります。

「心療内科」で扱っている症状は多くあります。

福岡病院では多く呼吸器疾患を対象としている関係で、「心療内科」でも息切れといった呼吸器症状をみています。「他の病院で原因がよくわからない」といった長く続く息切れ長く続く咳といった症状の患者さんが紹介受診されています。

福岡病院では呼吸器症状に関して、初診は呼吸器内科が対応しています。当院は診療科と診療科の垣根が低く小回りが利くので、呼吸器内科、心療内科、耳鼻科、アレルギー科、歯科と「これが原因ですかね?」「もしかしたら色々合併しているかも・・・」「メンタル面の割合が多いかな~」などなど、連携をとりながら診療しています。

「心療内科」では、動悸息切れ食欲不振ムカムカ下痢めまい肩こり筋肉痛痛みなどの身体症状に加えて、軽症の抑うつ症状不安症状など精神症状も診ています。これらの精神症状に関しては、直接「心療内科」の初診の予約を取っていただいています。

どうして「心療内科」の患者さんは、このような多彩な症状がでるのでしょうか?
どうして「心療内科」は精神症状も診ているのでしょうか?

それは“ストレス”という言葉と関係しているのですが・・・

長くなったので、今日はこの辺で終わります。

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉