心療内科ってなぁに? 第41回 “瞑想法”の補足

“瞑想法”の補足

心療内科を受診する方は、「考える」ことを行い過ぎて「脳」に機能障害が生じています。この状態を改善する手段の一つが“お薬”です。

“お薬”は“補助ブレーキ”の役割を担っています。“補助ブレーキ”を外す=“お薬”から離脱するには、「脳にブレーキをかける」練習が必要と考えています。そこで、これまである心理療法や呼吸法、合気道を参考にして練習方法「瞑想法」「ゆっくり花呼吸」をつくりました。

当院の“瞑想法”では、①「空の引き出し」 ②「呼吸を感じる」 ③「落ち着く」の3つを練習していきます。マインドフルネスでは、自然な呼吸を感じるという練習を行いますが、これがなかなか難しい・・・。自然に行っている様で、力んで行っている場合が多々あります。患者さんに紹介しても“難しい”との反応が多かったので、前段階をつくることにしました。そして、「落ち着く」練習も加えました。

空の引き出し

「空の引き出し」では、“空の引き出し”というイメージを「脳」でつくります。患者さんは多くの事を考えていて「考える」ことが止まらない状態になっていますが、“脳を空にして下さい”や“考えることを止めて下さい”、このように指導すると、“余計に考えるようになった”と話し逆効果でした。この経験から、まずは「脳を少なく使う」練習を行うことにしました。

“空の引き出し”というイメージをつくることで、「脳」を少し使いながら、同時に「考える」ことを減らす練習をしていきます。そして、この「空の引き出し」を行っていると呼吸はだんだんと自然なものになっていきます。“自然な呼吸”を意識しない方が、呼吸は自然なものになります。“自然”という言葉は難しいですね。

次のステップが「呼吸を感じる」です。「空の引き出し」で誘導された“自然な呼吸”を、意識して「感じる」練習を行っていきます。

この花なぁに?
前回の問題の答え:
白菜でした。

白菜を食べた後、残った芯を水につけておいておくと芽が出て葉が茂り、花が咲きました。オブジェみたいできれいですね。菜の花だと思った方、正解です。白菜はアブラナ科アブラナ属で、菜の花を咲かせます。知っていましたか?

来年は白菜を食べるたびに芯を水につけて、机の上を菜の花畑にしようかとも考えています。キャベツの芯ではどうなるのか?といった疑問も出てきます。

写真の物は1/2の芯から育てました。白菜は次の世代を残すために、この芯の中に栄養をため込んでいるのですね。捨てるのがもったいなくなります。1/4の芯でも試みてみました。あまり大きくならず花は1つ2つでしたが、菜の花のミニチュアみたいで楽しめました。

国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉