福岡病院では、臨床研究にも力を入れています。編集後記を書きましたので紹介します。当院での業績についてホームページを参照ください。
臨床研究部長を拝命して1年が経ちました。少しずつ業務に慣れてきたとはいえ、目の前の一つひとつの仕事にあたふたする日々が続いています。そのような中でも、スタッフや関係者の尽力により、令和6年度(2024年度)の当院研究業績は総獲得ポイント520.861点に達しました。論文発表は36本、うち英語論文29本(当院筆頭者11本)、和文論文7本(筆頭者報告9本)でした。学会発表は92件、うち国際学会1件、国内学会91件と多岐にわたる発表が行われました。
今年度からは本部の方針により英字論文の集計期間が1月から12月に変更されたため、一部は前年度と重複して掲載されています。
昨年度は臨床研究部長として「研究しようぜ!」と声をかけ、意欲喚起を図りましたが、論文数は一昨年度より減少しました。掛け声だけでは成果に直結しないことを痛感し、研究活動を支える環境づくりや、日々の地道な積み重ねの重要性を改めて認識しました。

一方で、福岡市の「一人一花運動」に触発され、当院でも「福岡病院園芸部」を立ち上げました。花を通して心を豊かにし、人とのつながりを深め、院内を明るく彩ることを目的としています。「自然を感じながら健康になろう」「院内を明るくしよう」「彩り豊かな人生を楽しもう」という理念を掲げ、正面玄関前の花壇整備から活動を始めました。丸太のようなコンクリートを運んで枠を組み、季節の花を植えた花壇は、夏にはヒマワリが咲き誇り、外来受付には切り花を飾りました。雑草に覆われていた場所が四季を感じられる空間へと変わり、達成感を味わうことができました。

この過程は研究活動にも通じます。花壇を一つずつ整え、花を植えて芽が出て花が咲くように、研究も一歩ずつの発表や成果の積み重ねによって大きな実りにつながります。そして最終的には論文受理という「大輪の花」を咲かせたい。その花が、できればインパクトファクターの高い学術誌で咲くことを願っています。園芸部の活動を通じて、仲間と協力し努力を形にする喜びを得られました。研究もまた同様に、苦労の積み重ねが結実する瞬間に大きな感動があり、その一歩一歩が未来を切り拓く力となります。今年度は「研究の花壇」をさらに豊かに育て、一輪でも多くの成果を咲かせていけるよう尽力してまいります。
国立病院機構 福岡病院 心療内科 平本 哲哉
